· 

作業の覚えさせ方

管理職の部下育成トレーナーの安部です。

 

本日はテクニカルスキルの中で、
一番重要な作業の覚えさせ方についてです。

 

なかなか覚えが悪い人は必ずいます。

 

何度も教えているのに、同じことを何度も聞いてくる・・・

 

そう言われないために必死でメモを取っているのに、
メモを取ったことすら忘れている・・・

 

覚える側、覚えさせる側、両方とも経験している私としては、

耳が痛い話です。

 

私も相当に物覚えが悪いので。

 

そんな私が、昨年より新しい作業を行っています。

 

農作業です。

 

農作業自体、全く初めてで、道具の名前すらわからない状態でした。

 

鍬(くわ)の持ち方すらわからないところを
見よう見まねで使い始めて1年が経ちました。

 

できる・できない、では、「できる」

うまい・うまくない、では、「うまくない」

の分類に入ると思います。

 

では、上手にできるようになるにはどうすれば良いでしょうか。

 

学ぶ側から言わせると、次の点がわからないのです。

  • 手の振り上げる高さと角度
  • 足の位置と動かすタイミング
  • どの位置から始めて、どう進むのか
  • 力を入れるところと入れないところ

 

これらは、おそらく、いろいろな職種でも言える事だと思います。

 

ネジを締める力の入れ具合だったり、

手を動かすタイミングだったり、

そんなことの積み重ねで、ひとつの作業ができ上っているのです。

 

その時、どのように教えていますか?

 

実践して見せながら、

「これくらいの高さまで手を挙げて・・・」

といった風に教えていると思います。

 

でも、

これくらいの高さって、どれくらいですか?

なぜ、これくらいの高さまで上げる必要があるのですか?

高さが違ってしまったら、どうなりますか?

それは、次の作業にどのような影響がありますか?

 

できない理由は、

この疑問の答えがわからないからできていないのです。

 

例えば、手を振り上げる高さにルールがあるのであれば、

ルールにのっとった高さに上げられるようになるまで、

  1. ルールを教える
  2. 手本を見せる
  3. やらせてみる
  4. できていないところを指摘する
  5. できているところは「ほめる」

をくり返す必要があります。

 

実はこれ、山本五十六の

「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、

ほめてやらねば、人は動かじ。」

という名言をそのままです。

 

山本五十六という人は、

旧日本海軍の連合艦隊司令長官だった方です。

 

その方だから、ということではなく、

人に作業を覚えさせるためのコツを

上手くまとめていることから、

私は良くこの言葉を流用します。

 

作業を行うためのスキルは、繰り返しさせること、
そして、できていないところをできるようにするために、

できない部分を指摘をし、手本を示して

実践させることでしか、身につきません。

 

そして、できているところは必ず「ほめる」こと。

何も言わないと、学んでいる人は

このままで良いのかどうかがわかりません。

 

当たり前じゃないか、と思われると思います。

 

でも、ルールを教える段階や手本を見せる段階で、

抽象的な表現で、あるいは、感覚的な表現で

「ここはこんな感じで・・・」といった風に教えていた場合、

 

どんなに繰り返し実践させても

上手くなりません。

 

具体的に、しつこいくらい具体的に教えるが、

一番、効率的にわかります。

 

具体的な表現の一番最たるものが、数字での表現です。

 

例えば、かかとを揃えて足先を45度開く、と言えば、

おそらくほとんどの方が同様の動作ができます。

 

足先をほんの少し開いて・・・としか言わなければ、

迷ってしまうでしょう。

 

見本を見せることが難しいのであれば、動画を使うのです。

 

できれば、操作をする人の目線に沿って

作業を行う様子の動画は、とても理解しやすいものです。

 

その際、動画を流しながら、一緒に作業を行わせると

もっと良いでしょう。

 

動画を撮って繰り返し見せる、というのは効果があります。

 

最近は、スマホで簡単に動画が撮れますし、

ズーム機能もあります。

細かいところを拡大して見ることができるのは効果があります。

 

動画には音声による解説もつけると更に良いです。

 

実は、記憶するには、

  • 映像・図・写真
  • 言葉・音声・文章
  • 雰囲気・匂い・場面・ストーリーなど

があると良いのです。

 

人間は、上記のいずれかに反応しやすくなっており、

これらをまとめておくと誰でもその情報を取得し、

記憶しやすくなっていると言われています。

 

一番良いのが「映画」ですね。

 

映画がここまで長年親しまれてきた理由は

上記のすべてを含んでいるからでしょう。

 

部下育成の手法として、
動画を取り入れる事も検討されると良いと

私は考えております。

 

それでは、今日はこの辺で。